ホームレスと、こどものおいしゃさん

 
ずっと余裕なくて久しぶりに拝見したら。ら…
 

http://www.mypress.jp/v2_writers/hidamari_kei/story/?story_id=1143634

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なんだか、悲しくなってしまった。
私が一生懸命払っている税金は、彼のような人の医療費に消えていくのかもと考えた。
彼は、日陰の人生を歩んできたかわいそうな人と言えなくもないけれど、でもね、一生懸命働いている自分が出している税金がここに行くのかと思うとものすごく複雑な気持ちになった。
こういう矛盾ってどうしたらいいのだろう。

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http://childdoc.exblog.jp/2185770/
ひょっとしたら知的障害を伴う自閉症である私の息子も、将来はこうなるかもしれんなと思う。何とか就労させ自立させたいものだとは思うが、定型発達の大卒者ですらフリーターとかニートとか言ってるご時世に、彼の就労が100%可能かどうか。危うい要素はどうしても残る。親の残した財産の切れ目が世間の好意の切れ目なのかと思うと、息子を残しては死ねないなと思う。割と謙虚なブログを書く研修医さんですら、医療を一人前に身につける以前に、既にこういう弱者に対する厳しい眼差しだけは一人前に身につけておられる。

http://www.mypress.jp/v2_writers/hidamari_kei/story/?story_id=1161665

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ですが、現実は生活保護を受けていてもひそかに働いて給料を得ている人。
生活保護だから医療費は無料だからと、昼間の外来は混むから夜間の救急外来に毎回受診しに来る人。(夜間外来は時間外なので昼間より高いのですが、生活保護の人は無料なので)
そういった人を診るたびに、私の心が悲しいよと言うのです。

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http://childdoc.exblog.jp/2191023/
高機能自閉症アスペルガー症候群といった概念はご存じじゃないのですか?広汎性発達障害を持ちながら知的障害が無いために従来の福祉の枠から外されてきた人たちのことをお聞きになったことはありませんか?
先天性障害はない、って何を根拠にそのような断定を?今までそういう診断がされてなかったから?現代まで放置されてきたも同然の障害概念ですから、もう50歳近くにもなる方なら診断されてないほうが、むしろ、よくある話ですよ。その生得的な社会性の障害から、二次障害としてアルコール依存症やら来してくることだってあり得ると思います(参考までに、私も、親の会の先輩から「酒は覚えさせない方が良いよ」と忠告されてます)。アルコール依存症に限らず、不適応のままで50歳にも至れば病状はそうとう修飾されてるでしょうね。この方に今からの診断は難しいと思いますよ。午前4時の救急外来でそれを否定診断できるとはとうてい思えません。その後の経過にも、それが問題になったという御言及はありませんでしたね。

 
 
あっちに書こかなって迷ったけれど、『陽だまり日記』はもう削除されちゃってたので…
 
「矛盾を感じる」、それもまた医師である以前の正直な人情であることも
結果責任(あるいは自業自得)と、医師として(たぶん)言わないではいられないお気持ちも
わからないではありません。
それでも、病因であれ、生き方であれ、医療が、それで患者を選ぶような視線には違和感をもたずにいられません。
医師に「睡眠時間3時間弱」を強いているのは救急医療側の問題であって、患者の資質ではないはずです。
たとえ制度が「守るべく弱者に対してのみ使われて」いない現状であろうと、選別してしまうなら
単なる偏見ではないでしょうか。

そこは自身に問うことなく、「手を抜いたり、態度に差をつけたりはしていない」からと患者を批判する
迷惑だと言わんばかりに…
それってちがうだろー、「わかってねえじゃん、ぜんぜん」て思う。
 
 

http://childdoc.exblog.jp/2189358/
まあともかく、今では自閉症の原因を育て方に求める考え方が(少なくとも児童精神科の主流では)廃れてしまってるけど、もしもの話、それが廃れてなくて『こんな育て方を間違った親子のために貴重な医療資源を割くなんて』と医者に逡巡されたら、私は納得できないな。

このような表現に対してでしょうけれども、yamakawさんの個人的な、もっと言えば
ナイーブにすぎる“障害児の親の心情”であるかのようにコメントしているひとがいて驚きました。
まったくないわけではない、あたりまえのことだと思います。それでも
そこに押し込めてしまえばなにを見失うのかをこそ、考えなくてはいけないのじゃありませんか??
http://d.hatena.ne.jp/arcturus/20050726
 
 

http://d.hatena.ne.jp/tobitaQ/20050824#p1
国語の問題なんかじゃない。あえていうなら、倫理の問題だ。

倫理とか良心とか言ってしまうのも、なんだかくるしい。そこに依存しすぎていることも知っていますから。
「救急診療をコンビニとまちがえてる」そんな患者がいることも。
だけど、これは「表現の問題ではない」、私もそう思います。
 
 

 
そーいえば、脳外のドクターも…
http://d.hatena.ne.jp/hotsuma/20050202#p2
ついでに。
“爆弾”抱える東京のホームレス移行支援東京新聞 2005.6.20)
釜ヶ崎 家賃「新商法」 簡宿がマンションに変身朝日新聞 2005.7.20)

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「家なき若者」が集う安宿続々 都心で1泊1480円朝日新聞 2005.7.11)
 
家賃が払えず友人の家に転がり込む。居づらくなると夜勤に就くかマンガ喫茶で寝泊まりする――。日雇い作業にくるそんな若者の状況を知り、渋谷にあった会社の空き部屋を寮として提供したところ、口コミで利用が増え、現在約1300人が利用登録しているという。

 
朝日新聞(2005.8.1)より。

獄中には、知的障害や身体障害など、社会的ハンディを抱えた受刑者が大勢いました。多くは、福祉から見放され、ホームレスに近い生活を続けた揚句、無銭飲食や置き引きといった軽微な罪で服役しています。
セーフティネットの構築によって、安心して暮らせる社会を」などと、偉そうに論じていた私。ところが、わが国のセーフティネットは、非常に脆い網でした。毎日たくさんの人が、福祉とつながることもなく、ネットからこぼれ落ちてしまっています。そして、やっと司法という網に引っかかり、刑務所で保護されているのです。
山本譲二さん)

これは、司法が最後の網なのかって、引っかかってたので。