新保健手帳申請 受付から1週間“潜在被害者”多さ証明熊本日日新聞 2005.10.20)
 
当初一週間で見る限り、新規認定申請者からの移行が少ない点について、水俣病患者連合の高倉史朗事務局長は「認定申請に踏み切れない人たちが、新保健手帳を申請しているのだろう。潜在的な被害者がまだ多い証し」と分析。「行政は小手先の対応をする前に、不知火海沿岸地域の健康調査を実施して被害実態を把握すべきだ」と指摘する。

 

肥後六花:二の舞い/熊本
 
水俣病関西訴訟最高裁判決後の認定申請者は20日現在、熊本、鹿児島両県で3174人。一部は1人850万円の賠償を求め提訴。その他の多くも同様か96年の政治決着並みの補償を求めている。
地元では「判決後に名乗り出て、以前同様に要求するのは虫がよすぎる」「過去の人は世間の目が厳しかった中、事情を抱えながら闘った」「これが最後の解決策と言われ、苦渋の選択で政治決着を受け入れた」と冷ややかに見る人もいる。
それを申請者にぶつけた。すると「10年前になぜ名乗り出なかったのかと言われても、多くが水俣病の幅広い症状をよく知らなかったり、家族の結婚・就職など事情があったり、体に大きな異変を感じたのがこの数年だから」と弁明。さらに「批判を受け入れ、我々の二の舞いにならないよう全被害者が救済される筋道を作りたい」と力を込めた。

水俣病認定申請者、9割が一時金要望…研究チーム調査(読売新聞 2005.10.19)
 
判決後の認定申請者は熊本、鹿児島両県で3000人を突破。同プロジェクトは「(新たな申請者の中には)95年までの救済事業の対象者と類似の健康状態なのに補償のうえで不公平感を抱いている人が多い」と分析している。

 
いちじきん一時金イチジキンって…
 
 

 
よく拝見しているふくしらぢおサンから。

http://ameblo.jp/fukushiradio/entry-10005317976.html
私個人は、そもそも「障害のあることの困難性」を共有しあってられる当事者間を引き裂くような「現実」をつきつけられる、今の施策のすすめ方そのものに、もう少し丁寧なやり方はないのかとの違和感をずっと感じています。

これは、私もそうです…
 

http://ameblo.jp/fukushiradio/entry-10005360421.html
能力に応じた負担をという「応能」から、対価を支払う「応益」の発想へ徹底して転換を求めている。カネを払えばそれに相当する福祉サービスを提供するというわけだ。
だが、障害者が障害を感じずに暮らせるためになされる福祉の理念とは別物だ。福祉がカネの対価でよいのだろうか。そこには、社会保障費の削減の狙いしか感じられない。
事業所の賃金が日払い方式に変わるため障害者が厳選した揚げ句、事業所が閉鎖に追い込まれることもあるだろう。地方の小さな施設ではその恐れがある。障害者はまた社会から閉ざされ、在宅するほかない。サービスの決定権が市町村に移るについても、市町村は扱いが慣れないことであり障害者の不安は大きい。
福祉の現場の状況からは障害者が社会に出て行けるのか疑問に思える。民主党は自己負担を凍結とする対案を提出し、他の野党は法案に反対だ。成立を急ぐべきではない。
[高知新聞 2005年10月19日・朝刊]

 
「福祉の理念」をいくらで売るのか
とか、たとえキレイゴトと言われても、手放すのはこわい。
http://d.hatena.ne.jp/arcturus/20050910