卒業式

 

特報『君が代』強制 都立高卒業式の現状(東京新聞 2005.3.13)
このうち都立大森高校の松原信材教諭(60)は、五日の卒業式で初めて起立しなかった。定年後も嘱託として学校現場に残る道があったが、「これで道を閉ざされる」覚悟で式に臨んだ。

卒業式への列席に、どうしてそんな「覚悟」を強いなければいけないでしょう。
教育にはある程度の強制が必要であるとしても、国旗国歌への礼儀が必要であったとしても
懲罰や処分を伴うならディスカスは成り立たない。
それらが、ほんとうに大事なら処分を伴わないやり方があるはずです。
ないというなら、ディスカスしつづけるしかないじゃないですか。
処分を怖れて意思表示できないのは「なにも考えるな」といわれたのと同じこと。
そのようなありようが学校にふさわしいと思えないのです。
教育現場に「問答無用」を持ち込むのは最後の最後でなければならないはず。
なのに、どうしてこんなに頑なに、どうしてこんなに急がなければいけないでしょうか…

三月初めに卒業式を迎えたB高校では、国歌斉唱では生徒のほとんどが起立した。ところが、続く校長あいさつでは、二年生が「起立」の号令に従わず、約三百人のうち立ったのは一人だけ。「国歌斉唱で不起立だと担任が処分される」ことを避けた在校生による無言の抵抗だ、と式の出席者らは受け止めた。