中1ギャップ

 

中1ギャップ:実態調査結果、小学校と中学の教育方法の違いが背景−−県教委/新潟毎日新聞 2005.4.5)
 
◇要因、5タイプに類型化 解消への対策も提示
県教委は、小学校から中学校に進学する際、いじめや不登校が急増する「中1ギャップ」の実態調査の結果を公表した。小学校時代の友人や教諭らの支えがなくなり、不適応傾向が顕著化する「支え喪失不安増大型」など、ギャップの要因を大きく5タイプに類型化している。
調査は、03年度から2年間、規模などの特徴が異なる県内の中学校5校の1年生計約1800人を対象に実施した。アンケートや一人一人の生活実態を記録するカードを作り、分析した。
報告書によると、中1ギャップが表れるきっかけの典型例は「支え喪失不安増大型」と、小学校時にリーダーなどで活躍していた生徒が中学では自分の居場所がなく、プライドの維持が困難となる「自己発揮機会喪失ストレス蓄積型」の2タイプだった。
このほか、中学校の学習や部活動のペースについていけない「潜在的ぜい弱性露呈息切れ型」▽学習や部活で思うような結果が出ず、理想と現実との差にいら立つ「現実不満足落胆型」▽新しい人間関係がうまく築けずトラブルを起こす「友人関係展開困難型」−−の3タイプがみられた。
そのうえで報告書は「一般化して形式的な対応に陥る危険性があり、十分な配慮が必要」と付け加えている。
一方、こうしたギャップを引き起こす背景として報告書は、一人一人を丁寧に支える小学校と、自立を促す中学校の教育の違いを指摘。ギャップ解消のため、複数担任制や小中学校間の人事交流、小中学校をまたいだ交流活動の必要性などを挙げた。【奥山智己】

小1プロブレムに中1ギャップ。じょうずだなあ。