医療費支給手帳を返上

 

関西訴訟の勝訴原告1人 医療費支給手帳を返上 新対策「納得できず」(熊本日日新聞 2005.6.22)
 
水俣病関西訴訟の勝訴原告一人が二十一日、環境省が六月からスタートさせたばかりの医療費支給事業の手帳(資格証明書)を、県を通じて返上した。勝訴原告が手帳を返上したのは初めて。国の水俣病新対策に「ノー」を突き付けた形だ。
返上したのは、大阪市の坂本美代子さん(70)。県庁を訪れ、水俣病対策課の谷崎淳一課長に手帳を返却し、「水俣病と認めてほしくて二十二年間裁判を闘ってきたが、この手帳で終わるのは納得できない。あくまで(行政による)認定を目指す。被害者側に立った委員による認定審査会をつくってほしい」と訴えた。

 

【解説】医療費支給手帳を返上 方針変えぬ国に憤り(熊本日日新聞 2005.6.22)
 
坂本さんはそんな不利益を覚悟で、二十二年間に及ぶ裁判の結果を受け国が交付した手帳を返上した。最高裁判決後の交渉でも方針を改めようとしない同省や熊本県の態度に憤った結果だ。「水俣病患者と認めないままの新救済策は納得できない。水俣病認定を行政から勝ち取るまで闘い続ける」という決意表明と言える。

水俣病患者だと行政に認めてほしい」というお気持ちは、もっともだと思います…
 http://d.hatena.ne.jp/arcturus/20041215
 http://d.hatena.ne.jp/arcturus/20050122
 
政治決着も、最高裁判決も否定できない。でも、だれもが納得できてない。
 
「認定審査会の早期再始動に努めたい」ということでしたが、まだ目途はたっていません(熊日 2005.7.12)
最高裁判決後の申請者は2462人(6/E現在)、審査会は昨年10月末から委員全員の任期が切れたまま。
時間がかかりすぎます。