サリドマイド

 
ガイドラインが公表されオーファンドラッグに指定されて1年。藤本製薬は今年夏に承認申請の予定だそうです。
 
サリドマイドにかかる安全確保措置について(平成14年度厚生労働科学研究特別研究事業報告書)

「多発性骨髄腫に対するサリドマイドの適正使用ガイドライン」について厚労省 2003.12.10)
 

「サリドマイド」投与医師の3割が指針“違反”(読売新聞 2006.1.30)
 
昨年7〜12月に個人輸入した医師355人を対象に使用実態を聞いたところ、半数にあたる177人から回答があった。その結果、管理担当の薬剤師を置いていない(49人)、治療中止により不要となった錠剤を回収していない(14人)、回収後に粉砕などの適切な廃棄をしていない(62人)など、指針が順守されていないことが分かった。
厚労省は、これを踏まえ、使用実態の厳密な把握のために、インターネット経由で医師に使用状況を登録させるシステムを5月から稼働させる。

 
サリドマイド使用実態調査結果について厚労省 2006.1.27)

サリドマイド使用登録システムについて(社団法人日本外科学会)

[解説]サリドマイド使用指針(読売新聞 2006.2.24)
 
一方、医療現場からは「指針が厳しい」との声も聞かれる。骨髄腫治療を行う医師の一人は「未承認で薬害の恐れがあるサリドマイド治療のために病院の管理体制を見直したり、責任薬剤師の選任などを行うことについて、病院内で十分な理解を得ることは難しい」と打ち明ける。

 
日本における新たなサリドマイド被害の防止に関する要望書(第5回)(財団法人いしづえ 2006.1.30)

がん対策戦略の抜本的改革及び早期実施と多発性骨髄腫治療薬に関する未承認薬の早期承認、安全管理体制の確立及び適正な薬価の決定に関する要望(日本骨髄腫患者の会 2006.1.31)
 
 
昨年12月の記事*1に、「ここまで過敏反応する意味あるのかなぁ」と書いてらしたひとがいて、
ちょっとうれしかったです。
うれしいというのはへんかもですが、「過剰反応??」は私にもいつもあって、もし「過剰反応」と批判されることがあったならいいとも思っているからです。もっと書くとトラップにとられた片足がずぶずぶ逝ってしまうのでやめます(笑)
個人輸入を禁止することもできないガイドライン遵守がむずかしいそんな現実にも、
サリドマイダーの言葉*2にも、
行政がどう応えるのかを、私はただ知りたいのです。
 
 

*1:サリドマイド錠:患者家族に渡し管理放置、4錠不明

*2:私たちはサリドマイドを認めることはできない。だが苦しみを知っている私たちは、同じように苦しむ難病患者の希望の灯を消すこともできない。サリドマイドの治療効果を持ち、重大な副作用のない薬ができる日まで、私たちは社会を見つめ続ける。(ランディ・ワーレン氏)『神と悪魔の薬サリドマイド ISBN:4822242625』より