フォールスポジティブ

 
岡山大学の調査によれば、感覚障害の割合は熊本県農村部のメチル水銀非汚染地域では0.2%
汚染地域の水俣、桂島、福浦ではそれぞれ10.5%、36.7%、52.8%とのことでした。*1
もちろん認定されたひとはいません。
 
罹患率に、これだけの地域差があって、なにがだめなのでしょうか。
感覚障害だけでは認定できないと、どのような客観的な説明ができますか??
公健法の非特異的疾患であれば、このような疫学的データでも指定疾病といえるのではないですか??
いまさら0.2%のフォールスポジティブの弊害は、しかたないでしょ。
乱暴は承知でゴザイマス。
でも、それも個人のカルテをていねいにつきあわせれば少しは落とせるはずです。
疾病の診断に行政も司法も関係ない、そこをはっきりさせてからの賠償問題でしょう??
曖昧にしたままだから「混乱する」とか「再び不公平感を生む」みたいなエクスキューズが通ってしまう。
それを謝罪で埋めるのが“政治”ですか…
 
健康被害に対する“迅速かつ円滑な救済手段として行政上特別の救済措置”のための法律、でしょう??
なのになぜ、中立的な立場での医学的調査・診断を保障できないですか。
どう納得すればいいですか、私はわからないのです…
 
感覚障害の診断確定にむずかしい部分があるのでしょう…
それでもどうしてこだわるかって
なんらかの救済策に再び「ニセ患者」と言われたりは嫌だからです。
出口は、どこにあるだろう。もし制定されるとしたら、特別立法ってどんなかな。
 
 

*1:『不信の連鎖 水俣病は終わらない』より