minamata

「判決は現行の基準の是非について判断を加えていない」

認定基準 県議会が環境省に見直し要求(熊本日日新聞 2005.10.5) >その上で、最高裁判決が複数症状の組み合わせを必要とする現行の認定基準より緩やかな基準を容認したことから、同委員長は「現状を考えると、認定申請者の大半が司法救済を選ぶのではないか。…

不信の連鎖

水俣病未認定患者50人が提訴 国・県・チッソ相手取り( 2005.10.3) >原告側は「『水俣病ではない』ことを前提にした『救済』。場当たり的な対応で水俣病患者を封印しようとしている」と厳しく批判。原告団長の大石利生さん(65)は「行政は正当な救済をす…

座り込み

不知火患者会 国、県、チッソ相手に人権救済申し立て(熊本日日新聞 2005.9.17) >その上で、人権擁護委に対し、患者認定や「正当な補償」の早急な実施を被申立人に勧告するよう求めている。同様の申立書を九州弁護士会連合会、熊本県弁護士会の各人権擁護委に…

政治と行政

出水の会 一時金支給など要求 環境省は「支給できない」(熊本日日新聞2005.8.24) 水俣病認定申請者らでつくる鹿児島県出水市の水俣病出水の会(尾上利夫会長)は二十三日、環境省に対し、新規認定申請者への一時金支給などを求める小池百合子環境相あての要…

迷路

水俣病懇談会「制度の根本的見直しを」(熊本日日新聞 2005.9.7) 環境相の私的懇談会「水俣病問題に係る懇談会」(有馬朗人座長)は六日、東京・霞が関の環境省で第四回会合を開いた。水俣病の病像とそのとらえ方に連動した複雑な救済制度に対して、複数の委…

地域限定の問題ととらえられているのだろうが

衆院選 争点にならぬ水俣病問題 いらだつ認定申請者(熊本日日新聞 2005.9.1) >選挙区で「水俣病の全面解決」に触れる候補はいるものの、今回の衆院選に向け、各党が発表したマニフェスト(政権公約)の中に「水俣病」の文字を見つけ出すことは難しい。 しか…

提訴検討

胎児性患者支援 介護施設整備を助成 環境省が概算要求へ(熊本日日新聞 2005.8.1) 環境省が、胎児性水俣病患者の支援策として患者団体や県、水俣市から要望が出ているグループホームなど介護施設の整備に向け、財政支援を検討していることが三十一日、分かっ…

医療費支給手帳を返上

関西訴訟の勝訴原告1人 医療費支給手帳を返上 新対策「納得できず」(熊本日日新聞 2005.6.22) 水俣病関西訴訟の勝訴原告一人が二十一日、環境省が六月からスタートさせたばかりの医療費支給事業の手帳(資格証明書)を、県を通じて返上した。勝訴原告が手帳…

まなざし

http://d.hatena.ne.jp/kumarion/20050706#1120655723 その中でも今でも脳裏に色濃く残っているのが、 水俣病の女性が成人式で家族全員で撮った一枚。 生まれつき水俣病の彼女を囲みながら、 家族全員が満面の笑みで写っていた。 彼女を抱える父親のその笑顔…

水俣病関西訴訟の勝訴原告への医療費支給事業が1日から始まりました。 実際問題として、「こういう時には不法行為が成立する」と判決がはっきり言ったわけで、「補償と賠償は理屈の上で違うから、二重基準でいい」とだけ言っていいのか。今回損害賠償を受け…

中公審 水俣病問題専門委員会 その5

第8回、最後です。 「このような問題は、他の公害健康被害の問題の中でも特に水俣病のみにみられる」のは 水俣病の認定基準が医学的にまちがっているから、ではないですか… 第8回 中央公審対策審議会環境保健部会 水俣病問題専門委員会議事速記録(1991.11.12)…

中公審 水俣病問題専門委員会 その4

第6回は、「解決責任」と、補償と賠償と救済と。 第6回 中央公審対策審議会環境保健部会 水俣病問題専門委員会議事速記録(1991.10.9) そのあいまいな部分がどこかということをはっきりお互いに認識すればいいと思うのです。つまり、今までの認定基準を含めた…

中公審 水俣病問題専門委員会 その3

だんだんムナしくなってきたけど。 第5回は「玉虫色」と「ボーダーライン」と「和解救済上の水俣病」と「マグロ」です。ぶー 第5回中央公審対策審議会環境保健部会 水俣病問題専門委員会(1991.9.2) もう一つの見方としては、損害賠償の責任ということを裁判…

中公審 水俣病問題専門委員会 その2

第3回は、「水俣病か否かの判断をするものではなく水俣病の認定制度に影響を及ぼさないこと」と 「水俣病の特殊性に基づくものである」という、非常にむずかしい制約条件がある健康管理対策および 「一定者」の再申請を打ち切るための方策について(たぶん)…

中公審 水俣病問題専門委員会

第2回は、「ねじれ」と「ずれ」と「食い違い」と「つじつま」と「割り切りの論理」でございます。 思い出されますのは「水俣地方に発生した原因不明の中枢神経系疾患に伴う行政措置について」の 1.水俣湾特定地域の魚介類を摂取することは、原因不明の中枢神…

医学者は公害事件で何をしてきたのか

1990年9月の東京地裁を初めとして、各地裁から出された和解勧告を国は拒否していました。 そんななかで1991年に開かれた、中央公審対策審議会環境保健部会 水俣病問題専門委員会ですが 津田氏はつぎのように書いています。 通常なら食中毒事件であろうと公害…

水俣病新対策

公表されました。 小池環境相が全体像を正式発表 総括へ懇談会設置(熊本日日新聞 2005.4.7) 新対策のうち、勝訴判決が確定した原告への医療費は六月中にも支給開始。未認定患者救済については「水俣病認定申請や裁判とは別の救済の道として、選択できるよ…

橋口三郎さん

[この人に]橋口三郎さん(朝日新聞マイタウン熊本 2005.1.16) −−水俣病関西訴訟の最高裁判決後、判断条件(認定基準)の見直し論議が高まっています 被害者たちは「長年自分を苦しめてきた病は何なのか。それをはっきりさせたい」と切望している。77年に…

フォールスポジティブ

岡山大学の調査によれば、感覚障害の割合は熊本県農村部のメチル水銀非汚染地域では0.2% 汚染地域の水俣、桂島、福浦ではそれぞれ10.5%、36.7%、52.8%とのことでした。*1 もちろん認定されたひとはいません。 罹患率に、これだけの地域差があって、なに…

水俣病関西訴訟最高裁判決から2ヶ月

県独自案策定 国の対応冷ややかな中、協議本格化(11月21日) 加えて同省の動きを縛っているのが、一九九五(平成七)年の政治決着。閣議了解を経て合意した政府解決策は「水俣病問題の最終的かつ全面解決」と位置付けられ、「公害健康被害補償法の枠を…

台風、被害が大きかったのですね… イタドリはまだ咲いて、キチョウが飛んでいます。 関西訴訟原告・弁護団と潮谷知事 主なやりとり(熊本日日新聞) 政府解決策がまとまる時、関西訴訟は訴訟継続の道を選んだ。政治決着の中に医療費は含まれていた。 判決は…

クローズアップ2004:水俣病関西訴訟・原告勝訴(毎日新聞) 滝沢秀次郎・環境保健部長は会見で「国の認定判断基準と(判決が認めた)有機水銀による健康被害は、行政と司法とで考え方が異なる。判決が認定基準に波及するとは考えていない」と反論した。…

水俣病関西訴訟最高裁判決

水俣病関西訴訟:国と熊本県の行政責任を認定 最高裁 http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20041015k0000e040097000c.html もう一つの争点だった認定基準では、国の「52年判断条件(昭和52年の通知)」で水俣病と認められなかった原告を水俣病と認…

緒方正人さん

[この人に]緒方正人さん (朝日新聞マイタウン熊本 2004.8.1) −−石牟礼道子さん原作の新作能「不知火」が28日、「公害の原点」といわれる水俣市の海辺で奉納公演されます。公演や上演ではなく、なぜ「奉納」なのですか 山には山の愁いあり 海には海の悲…

時代の肖像 漁師 緒方正人さん〈下〉

http://kyushu.yomiuri.co.jp/magazine/jidai/0211/ji_211_021102.htm 罪深さを背負い魂の救いに祈り 父親が壁や柱を引っかいてもがき苦しんだ末、水俣病の発病から2か月で亡くなったのは1959年。その年生まれためいは胎児性水俣病だった。やがて成長し…

時代の肖像 漁師 緒方正人さん〈上〉

http://kyushu.yomiuri.co.jp/magazine/jidai/0210/ji_210_021026.htm おがた・まさと 1953年熊本県芦北町の網元の家に生まれた。20人きょうだいの末っ子で、6歳の時、父親が水俣病で死亡。水俣病認定申請協議会長を務めたが、85年運動を離れ、「人…